「入野の家」設計日誌     設計日誌2へ

 

2005/12/28

大掃除も終わって、事務所でひとり、年末から出かける恒例のスノーボード&温泉旅行の準備というか、ネットで購入したステップインのバイディングを心待ちしていると、Yさんからご自宅の設計依頼の電話がありました。

仕事始めに、詳細打ち合わせの約束をして年末年始の休暇に入りました。

今シーズンは早くから雪が降って、雪不足の心配どころか降り過ぎで、最初に行った志賀高原ではパウダーも楽しみましたが、帰りの道は地吹雪で大変でした。

     

このページは建築主のYさんに了解をもらって、設計の最初から住宅が竣工して生活を始めるまで、日誌を掲載していきます。設計に3〜4ヶ月、施工に4〜5ヶ月かかりますから、都合10ヶ月前後かかります。

設計の進行具合や、施工の順序などに興味のある方はどうぞご覧下さい。

   

2006/01/18(第一回打合せ)

とりあえず、Yさんから住宅のお話しをお聞きして、ご希望や予算、敷地の状況など、大まかなことを把握し、今後の進め方などで、約2時間の打合せ。

頂いた資料は(写真のものなど)

・敷地の資料(A4、A3-12枚)

・雑誌や広告の切り抜き(A4-20枚)

・ご希望の箇条書き(A4-4枚)

などなど

早速ファイルを一冊用意してY邸専用ファイルを作成。(多分3〜4冊になると思われる)

 
   
 

2006/01/20(敷地を見に)

まずは敷地を見ないことには始まりません。デジカメとメモを持って敷地へ。敷地は既存住宅地の一角で佐鳴湖公園へも歩いて5〜6分の環境の良い所。

気になるのは、南側に小高い古墳があって敷地を見に行った午後2時過ぎには、ほとんど日影になっていました。

Yさんからもこの点は聞いていましたが「さてどうしましょう」というのが本音。

駐車場と木造住宅の間が敷地。

 


翌日からはプラン作り

プランの作成は時間の予測ができません、すんなり出来る時と難産の時といろいろです。困ったときは敷地へ出かけて、ぼんやり過ごします。ここでヒラメクと良いのですが。

 

2006/02/15(第二回打ち合わせ プランの提出)

思ったよりプランの作成に手間取りました。

というのも、日当たりのこと、開放感のあるプランなどなど・・・思い悩むことが多かったのです。

結果、二案作ってYさんの反応を見ながら進めることにしました。

普段はプランを二つ提示することは無いのですが、今回は逆転プランを作ったので二案を提示しました。

 
A案

 

1階にワンルームのLDKを配置し、2階からの吹抜けをつくり光と開放感を演出したプラン。

吹抜けの窓も2階のバルコニーから操作でき、掃除も簡単にできるプランです。

浴室は北側にL型に飛び出た寝室と並べて配置しています。

2階への階段も東側に配置して、居間と吹抜けの空間を上っていきます。

大空間がとれ、2階の寝室、子供室とも連続性があるプランです。

A案2階


B案
 

     B案 1階                        B案2階

 

1階に夫婦寝室、子供室と水周りを配置し、2階にLDKを持ってきた逆転プラン。

(通常は1階にLDKを持ってくるので逆転プランと言われてます)

このプランは南側に入野古墳があり、午後の2時頃から敷地半分以上が日影となる為

LDKの日照を確保する為のプランです。

2階がワンルームにできるので四方全てが開放でき、日照、通風が確保できて

開放感のあるプランです。

結局、Yさんはこちらを気に入ってくれて、これをベースに設計していくことで

了解してくれました。

 

 
2006/02/22(第三回打ち合わせ)

1週間後にYさんからB案に対する要望が出ました。

要望を整理しながら、基本設計を始めます。

Yさんの要望は

 ・浴室はリビングの近くが良い。

 ・キッチンは東側で、アイランド風にしたい。

 ・玄関からクローゼットに入りたい。

 ・バルコニーの奥行きを広くしたい。

 ・その他

基本設計とは計画案を基に、平面図、断面図、立面図程度を作成し、計画案を

実際に具体化する作業で、この段階で高さや空間のボリューム、内外デザイン

などの文字通り基本を作ります。

 

 
2006/03/1(第四回打ち合わせ 基本設計の提示)
 

基本設計が終わり、要望もこちらなりに取り入れて作成した、基本設計図の説明

をしました。

この段階で新たに駐車場に屋根を掛けて車庫にしたいとの要望が出ました。

予算的にも心配ですが、とりあえず要望を取り入れることで基本設計の修正。

宿題としてはキッチンのレイアウト、デザイン。

次回の打合せで修正案の提示を約束して打ち合わせを終了。

 

 
2006/03/8(第五回打ち合わせ)
   

基本設計を修正し、内部のスケッチパース、模型などを提示、説明

Yさんからは好評で実施設計に入ることを了承してもらう。

   

 模型  建築主への説明とデザインチェックの為に作成します、外観パースより

      理解されるので住宅の場合は必ず作ります。

    

 内観パース こちらは模型というわけにはいかないので、(上の模型のスケールを1/50

         にして、屋根が外れるようにして作ることはできますが・・・・)

         主だった部屋のパースをイメージします。

         これも説明だけではなく、自分のイメージを作っていくのに必要な作業です。

   
2006/03/15(第六回打ち合わせ)
 

基本設計を基に実施設計に入る。

ここからは実際に使用する設計図の作成になります、今回の場合はおよそ2ヶ月くらいを

予定しています。

その間にショールーム等へ同行してもらい、メーカー、仕様を選定したり仕上材料の

サンプル確認などを並行して進めます。

打ち合わせはおおよそ週一回くらいのペースで、設計の進み具合や細かな部分を

打合せします。

これを繰り返して、設計完了まで進めます。

 

 
2006/06/8(設計完了)
   

何回かの打合せを経て、設計が完了しました。

予定より時間がオーバーしたのは車庫、外構部のコストを減らすために将来工事に

した部分を、一度設計してから再度外したりした為で、正直大変でした。

又、木構造ですが在来工法ではなく認定金物工法で設計しました。

(結果的にはコストオーバーで、在来工法に戻しました)

認定の金物工法とは柱、梁のジョイント部などに特殊な形状(ここが各メーカーの

特許になる部分)の金物を使い、耐震強度をアップさせた工法です。

設計が完了したので、施工業者の選定に入るわけですが、今回は協議の結果

二社に見積書を提出してもらい、内容と金額を査定し決める方法を採用しました。

この方法を見積もり合わせ方式と言います。

 

   
2006/06/22(現場説明)
   

設計図を施工会社に渡し、見積方法や、見積期間、施工期間など設計図には

表せないことを、現場説明書と称する書面に記入し、業者に説明することを現場説明

と言います、以前は建設現場に出向いて説明をしたのですが、現在では設計事務所

または建築主のところに出向いてもらい、建設地はそれぞれで確認してもらうのが

普通となっています。

この日から見積もり期間(今回は2週間)の間は、設計者と建築主は手持ち無沙汰な

時間となります。

(実際は次の設計や他の現場監理などに終始するわけですが・・・・)

施工会社の見積が予算に合うかどうか、乞うご期待です。

 

 

   
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